水谷川 優子

Yuko Miyagawa

 
 

6歳からチェロを始め、桐朋学園女子高等学校音楽科卒業、同大学ディプロマコースを経て、ザルツブルク・モーツァルテウム音楽院首席卒業、同大学院修士修了マギスターの称号を得る。ローマのサンタ・チェチーリア国立アカデミーのソリストコースにて研鑽を積みながらヨーロッパでの演奏活動を開始した。

いままでに勝田聡一、松波恵子、ハイディ・リチャウアー、故アルトゥーロ・ボヌッチ、室内楽を故ハンス・ライグラフ、メナヘム・プレスラー、ハーゲン弦楽四重奏団の各氏に師事。
第6回東京国際室内楽コンクール優勝、併せて齋藤秀雄賞とアサヒビール賞を受賞、イタリア・カラブリア芸術祭コンクール優勝、ピネローロ国際室内楽コンクール2位ほか多数受賞。

19歳で故アレキサンダー・シュナイダー氏によりNYストリング・セミナーに招かれて以来、ザルツブルグ室内管弦楽団首席奏者、ザルツブルグ・ゾリステンのメンバーとしてなど海外での活動がメインとなっていたが、2003年より日本でも本格的にソロ公演を行うようになった。
いままで王子ホール、紀尾井ホール、浜離宮朝日ホールなどでのリサイタルや欧州から共演者を招いての室内楽公演では『日本人離れしたスケールの大きさが大きな魅力』(ぶらあぼ)『豊麗な美音や見事な運弓運指から生み出される朗々たるカンタービレ』(音楽の友)といった反響を巻きおこし、2008年より開始した「水谷川優子リサイタルシリーズ」ではヨーロッパに土台を持つ演奏家らしい、オリジナリティーに溢れるユニークなプログラムで話題をよび、いま日本の音楽界に、その独特の感性と豊かな音色が際立つ実力派チェリストとして存在を印象づけている。

またジャンルの違う様々なアーティストとのコラボレーションにも積極的で、能シテ方の松井涁氏、鼓の大倉正之助氏とのフィンランド公演(2003年)や、フィンランドにおけるパフォーマンスアートでの即興演奏(2008年)、第35回日本賞受賞式で能管の一噌幸弘氏と皇太子御夫妻のご列席の元で記念演奏をする(2008年)など国内外を問わず絶賛を博している。
水谷川は社会貢献の意識も高く、コンサートの傍ら、ライフワークとして続けている少年院、ホスピス、障害者福祉施設などにおける施設訪問コンサートの実績が認められ、2002年度より財団法人倶進会から助成を受けている。
ソロのCD「歌の調べのように」「ソルヴェイグの祈り」(共にビクターエンタテインメントよりリリース)は『レコード芸術』で準推薦盤と準特選盤に選出され、「勇気づけ、包んでくれるような暖かい音色」(東京新聞)「心をノックするチェロ」(毎日新聞)と、音楽家としての本質を高く評価されている。

現在はソロの傍ら、アルバート・ロト、マーク・ゴトーニと組んだテオフィルストリオ(2008年度バロックザール賞 受賞)やチェンバロ三重奏「アクア・トリニティ」(CD『水の薫り』をソニー・ミュージック・ダイレクトよりリリース)などでのアンサンブルでも演奏活動を展開、同時にドイツにも拠点を置いてヨーロッパ各地の音楽祭に独奏者、室内楽奏者として招聘され高い評価を獲得している。その豊潤な調べは多くの人を魅了してやまない。

出演コンサート

10/29 (金) 18:30- 東京:浜離宮朝日ホール 『兵士の物語』

11/12 (金) 18:30- 岡山:岡山シンフォニーホール大ホール 『華麗なるガラ・コンサート』

Previous
Previous

長谷川 陽子

Next
Next

佐久間 由美子