村上 敏明
Toshiaki Murakami
国立音楽大学卒業。日本オペラ振興会オペラ歌手育成部第17期生修了。2001年から2年間、文化庁派遣芸術家在外研修員としてイタリアのボローニャに留学。04年から五島記念文化財団奨学生として再渡伊、07年に帰国。第13回フランチェスコ・アルバネーゼ国際声楽コンクール優勝。第9回マダム・バタフライ世界コンクールグランプリ優勝をはじめ、15のコンクールで優勝・上位入賞を果たす。国内でも、第40回日伊声楽コンコルソ第1位、第35回イタリア声楽コンコルソ・シエナ大賞など多数受賞。中島基晴、中村卓郎、P.ヴェントゥーリの各氏に師事。
留学中、02年オルヴィエートのマンチネッリ劇場公演「リゴレット」のマントヴァ公爵でイタリアデビュー後、「蝶々夫人」ピンカートン、「イル・トロヴァトーレ」マンリーコ、「ナブッコ」イズマエーレ、「トスカ」カヴァラドッシ等にイタリア各地で出演。10年にはスポレート音楽祭より招かれ、ヘンツェ「午後の曳航」(世界初演)に主演し、イタリア国営放送RAIで放送され大きな話題を呼び、絶賛を博した。
藤原歌劇団には、05年「ラ・トラヴィアータ」のアルフレードに抜擢されプリモデビュー。以後「蝶々夫人」ピンカートン、「ラ・ボエーム」ロドルフォ、「ルチア」エドガルド、「仮面舞踏会」リッカルド、「トスカ」カヴァラドッシ、「愛の妙薬」ネモリーノ等、当団のプリモテノールとして活躍を続けている。日本オペラ協会には、「葵上」光源氏、「夕鶴」与ひょうに出演し、日本オペラの分野でも10以上の役で高評を得ている。
その他、新国立劇場には「黒船」領事、「修禅寺物語」源左金吾頼家、「ジャンニ・スキッキ」リヌッチョ、同劇場鑑賞教室公演「椿姫」アルフレード、「蝶々夫人」ピンカートン、「ラ・ボエーム」ロドルフォ、「愛の妙薬」ネモリーノで出演。愛知県文化振興事業団及びオペラ彩「ランメルモールのルチア」、八王子オリンパスホール「蝶々夫人」、びわ湖ホール「ホフマン物語」「ラインの黄金」など、主要な役で各地のオペラ公演に出演し、常に最大級の賛辞を受けている。近年では、オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔︎Tokyo↔World「トゥーランドット」のポンで好評を得た。また、NHKニューイヤーオペラコンサートに連続出演の他、「第九」、モーツァルト及びヴェルディ「レクイエム」、「戴冠ミサ」等、コンサート歌手としても活躍し、年間100を超える公演に出演している。
第15回五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。
藤原歌劇団団員。東京都出身。